CPA + MBA in Chicago

純ドメ会計士がChicago Booth Class of 2021で感じたことを記録するブログ

Boothのリモートラーニング環境

今回は、Boothのリモートラーニングの状況について、自分の経験や感じていることをシェアできたらと思います。

昨今のCOVID-19の影響から、Booth含めた様々な海外ビジネススクールがリモートラーニング環境へ移行しています。現在のBoothの状況については、以下の通りです。

  • 今学期(Spring Quarter)はすべての授業がオンラインで実施されています。
  • クラブ活動含めた学校関連のイベントはすべて中止され、一部がオンラインフォーマットでの実施に移行しています。

このエントリーでは、学業面と活動面に分け、Boothのリモートラーニングに対する取り組みや、私が感じることを整理していきます。

 

 

学業面

プラス面

まず、Boothのオンライン授業は基本的にZoomを使って実施されています。加えて、通常時にも使用されていた授業専用のイントラネット(講義資料などが格納されています)に、生徒間のディスカッションボードが作成されたり、追加のビデオがアップロードされたりと、何かしらプラスアルファの対応がなされていることが多いです。

 

結論から言うと、Zoomベースのリモートラーニングは想像していたよりも極めてストレスが少なく、快適に授業を受けれています。

 

教授はZoomの機能全般についてしっかりとトレーニングを受けていますし、シラバスもリモートラーニング環境に合わせて改訂がなされました。加えて、Zoomに搭載されている挙手ボタン、ブレイクダウンルーム、投票といったインタラクティブな進行を支援する機能が活用されることにより、可能な限りインクラスの授業に近い環境が実現されていると感じます。

 

加えて、Zoom含めたオンライン会議システムを利用する恩恵として、機能上発言している人にスポットが当たるので、一人ひとりきちんと話を聞いてもらいやすく、議論が混線しないので個人的には発言がしやすくなりました。また、純粋にキャンパスへ行く手間、時間がごっそり削減されるので、時間効率としても上昇しています。授業が終わるとすぐ家にいるので、いまだに少し不思議な感覚です。

 

マイナス面

一方、Zoomでのリモートラーニング環境には、リアルな教室での講義と比較したデメリットもいくつか存在します。

 

まず、リスニングの難易度はリアルな講義と比べて上昇しています。Zoomの音声はクリアですが、それでも実際の会話と比較すると聞き取りがさらに難しい感覚です。もともとネイティブのトップスピードの会話は結構聞き取りが厳しかったですが、Zoomになってその感覚がさらに増しました。

 

ただし、時差がある場所で生活をしている学生に向けて、授業のライブレコーディングも配信されています。本当に聞き取りが難しければ、授業後に聞き返して補完することも可能です。

 

また、グループディスカッションや講義において、ホワイトボードを使ったビジュアルな整理が難しくなってしまいました。私は結構ホワイトボードに論点を書き出して整理したりするのが好きだったので残念ですが、Google Docsや画面共有で対応しながらなんとかこなしています。

 

活動面

クラブ活動

クラブ活動については、正直な話非常に制約が大きいというのが実情です。特に運動系のクラブについては、性質上活動をするのがなかなか難しくなってしまいました。

 

一方で、リモート中にどんなことが出来るのか、また状況が回復したときにどんなことをしていこうか、という議論は非常に活発に行われています。

 

加えて、リモートで出来る活動やイベントは現在進行形で拡大しており、在校生の自主性や積極性がうかがえます。例えば、私が所属するBooth Partnersでは、毎週子供向けのお遊戯教室をZoomで実施していたり、パートナー向けのお料理教室をZoomで配信したりと、ロックダウン中の貴重なアクティビティ機会を提供してくれています。

 

学生生活

個人的に最も残念なのが、「予定にないランダムな機会が失われてしまった」ということです。つまり、上記リモートラーニングやオンラインでのイベントは、その性質上すべて予定を組んで参加している部分になります。

 

一方で通常の学生生活であれば、「授業の前少し早く学校についたら広間に友達がいて、軽く雑談して状況をキャッチアップし、『そういえばこの前…』」というような非常にカジュアルなネットワーキング機会が無限にありました。意外とそういったところから刺激を得ていたりしたのですが、そのような機会がないのは残念です。

 

そういえば、どこかで「Zoom上に入退室自由の雑談ルームを設けておく」というアイディアがありましたが、意図していることは同じだと思います。

 

ちなみに、学生生活の(ある種)一定のコミュニティ機会を占めている「飲み会」ですが、最近流行りののZoom飲みをはじめとしたバーチャルなイベントに移行しています。ただし、私は家族子供帯同のため、もともとほとんど飲み会には参加していなかったので実質的な影響はありません。

 

加えて、自宅にどのように学習環境を整えるか、もひとつ考えなければならないポイントです。普段はキャンパス内の豊富な自習スペース、スタディルーム、共有スペースを利用して勉強していましたが、そういった施設は現在すべて閉鎖されているため、今は自宅の一室を急遽勉強部屋に改造して利用しています。特に家族子供帯同の場合、部屋の間取りも含めて一考の余地ありと感じました。

 

最後に

現在の状況に対応して、様々なビジネススクールが独自の取り組みを行っております。受験生の皆様にとっては不安なことも多いですが、このエントリーが少しでも皆様にとって具体的な情報を提供できていれば幸いです。

 

ご質問等がございましたら、Twitterや質問箱までお気軽にどうぞ。